X Window Systemの画面で右端が切れていたり、上下の位置がズレていたりすることがあります。その調整方法について説明していきます。設定には、xvidtune
コマンドを用います。
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■XF86Config の編集
まず、/etc/X11/XF86Config を開いて"Monitor"セクションを各自の環境にあわせて適切に設定していきます。XF86Config
を過去に一度も編集したことがないのであれば、Monitor セクションの初期状態は以下のようになっているはずです。水平周波数と垂直周波数は使用しているモニタによって異なるのでモニタの仕様書を見ながら適切な値に設定しておいてください。
# vi /etc/X11/XF86Config
Section "Monitor"
Identifier "Monitor0"
VendorName "Sumsung"
ModelName "SyncMaster930MP-R"
DisplaySize 370 300
HorizSync 31.0 - 81.0 //水平周波数
VertRefresh 56.0 - 85.0 //垂直周波数
Option "dpms" |
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■xvidtune の起動
次に画面のズレを修正します。画面のズレを調整するには、xvidtune コマンドを使用します。
# /usr/X11R6/bin/xvidtune |
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以下のような画面が起動します。右端の画面が欠けていれば「Left」ボタンを何度か押し、左端が欠けていれば「Right」をクリックします。上下の調整は「Up」と「Down」を使用します。ちょうどいい位置に調整することができたら「Apply」をクリックして変更を適用します。これで画面の調整は完了ですが、このままではX
Windows を再起動したら元に戻ってしまいます。X の再起動後も設定を有効にするためには、xvidtune
で出力された結果をXF86Config に記述しておく必要があります。そこで、「Show」をクリックし、「Quit」でxvidtuneは終了させます。
コンソールには、下図のような赤枠で囲った数値が表示されます。この数字をXF86Config のMonitorセクションにコピー&ペーストします。
そのまま1行にコピペしても構いませんが、わかりやすいように改行しておきましょう。上段の「1280 1312
1456 1688」が水平に関する数値で、下段の「1024 1025 1028 1066 」が垂直に関する数値です。また、先頭に「
Modeline」を追記しておくのを忘れないで下さい。あとはX
Windows を再起動すれば次回起動時には画面位置が正しく調整されていることでしょう。もし、Xの再起動後も設定が有効になっていなかった場合は、/etc/X11/XF86Config
ではないXF86Config が読み込まれてしまっている可能性もあるので、システム全体を検索して他にXF86Config
がないかどうかを調べてみてください。もし発見したようであれば、そのXF86Config が読み込まれてしまっていることもありえるので予め削除しておくか、リネームするかしておいてください。
# vi /etc/X11/XF86Config
Section "Monitor"
Identifier "Monitor0"
VendorName "Sumsung"
ModelName "SyncMaster930MP-R"
DisplaySize 376 301
HorizSync 31.0 - 81.0
VertRefresh 56.0 - 85.0
ModeLine "1280x1024"
135.0 1280 1312 1456 1688
1024 1025 1028 1066
+hsync +vsync
Option "dpms" |
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